著者
岩成 英一 有木 康雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRU, パターン認識・理解
巻号頁・発行日
vol.93, no.431, pp.23-30, 1994-01-21
被引用文献数
24

DCT成分を用いて動画からシーン変わり目の(カット)を検出する方法を研究している。動画中の各フレームをブロックに分割し、DCT成分を求めると、同一シーン中の隣接するフレーム間では類似しているという特徴がある。このことに注目し本研究では、隣接するフレーム間で変化を求めてカットを検出するのではなく、連続するフレームによってクラスタを形成する方法を提案している。カットの検出は、形成された二つのクラスタを分割するフレームとして結果的に求めることが出来る。これにより、従来法で問題となっていた明るさの変化に敏感に反応するという点を改善することが出来るようになった。今回は、クラスタを形成する際のブロックサイズ、フレーム幅、使用するDCT周波数成分について最適なパラメータを求める実験を行なった。また、従来法との比較実験を行ない、本手法が、従来法で困難とされたいた、明るさが変化する場合、フラッシュがたかれた場合、暗い動画に対しても有効であることを示した。