5 0 0 0 OA 味覚とGPCR

著者
岩槻 健
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.885-887, 2014 (Released:2016-09-17)
参考文献数
14

最近,日本が誇る伝統文化の1つである和食がユネスコの無形文化遺産に登録された.その理由は,自然食材の利用やそれを用いた表現,栄養バランス,年中行事とのかかわりなどが認められたということである.しかしながら,和食の神髄は食材のうまみを引き出す“出汁(ダシ)”を使うことにある.和食では出汁を昆布,削り節,干し椎茸などからとるが,昆布からはグルタミン酸が,削り節や椎茸などからは核酸が主な成分となっている.これらはいずれも,味覚受容体の1つであるうま味受容体に結合し,うま味シグナルを味神経に伝える.これまでの研究から,うま味受容体は甘味,苦味と同様にGタンパク質共役型受容体(GPCR)で構成されており,T1R1+T1R3のヘテロ2量体,代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)1,mGluR4と報告されている.