著者
岩淵 勇樹 秋田 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.163, pp.165-170, 2007-07-19
参考文献数
8

撮像素子やディスプレイなどの画像システムを構成する画素は、通常は正方などの格子状に配置される。しかしこのような画像システムの映像は、最終的に鑑賞されるわれわれの目には、ギザを伴って映る。この問題の解決のために、従来は高解像度化やスムージングなどの手法がとられてきたが、特に傾きの小さい斜め線のギザは、複数の画素から構成されるためにわれわれの目には知覚されやすく、映像の高精細化を阻む要因となる。本稿では、画素の配置を周期的でない、ビット逆転に基づいた配置とすることでこの問題を解決する方法を提案し、ギザの特性について従来の正方格子状の配置と比較する。なお、従来の格子状の画像データは、垂直・水平方向の伸縮を施した場合、サンプリング点に縞状の疎密ができるが、本方式では垂直・水平方向の伸縮において疎密の変化が小さいという特長もある。