著者
岩男 芙美 遠矢 浩一
出版者
日本リハビリテイション心理学会
雑誌
リハビリテイション心理学研究 (ISSN:03895599)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.63-74, 2021-01-14 (Released:2022-02-17)
参考文献数
12

援助者の言語的介入および被援助者の不安特性と不安へのコーピングスタイルが援助場面評価へ与える影響を検討した。大学生に対し,相談内容(生活・友人の2種)及び援助者の言語的介入(承認・解決・整理の3種)が異なる援助場面の文章を提示し,場面想定法によって援助場面への評価を測定した。不安へのコーピングスタイルの分類では,対処多様型,問題焦点対処型,葛藤型の3タイプが抽出された。これらと援助場面評価の関連を検討したところ,スタイルによって異なる関連の仕方が示された。友人に関する援助場面において,対処多様型は承認されることで肯定的に援助場面を評価する一方,解決策の提示には否定的であった。葛藤型は,生活に関する援助場面自体を否定的に評価した。自身の問題への被援助者なりの対処の仕方に着目し,被援助者のコーピングスタイルを考慮しながら,援助者の介入を調整する必要があることが考察された。