著者
飛鳥井 元晴 岸 義樹
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.177-178, 2015-03-17

本研究では、敬語表現への変換ルールを分からずとも敬語表現を用いた文章を使えるように補佐するべく、ユーザが入力した自然言語で書かれた日本語文章を敬語表現を用いた文章に変換するシステムの作成を行った。一般的な文章において、主語が自分側の場合は、相手にへりくだる謙譲語を使い、同様に主語が相手側の場合は対象となる相手を敬う尊敬語が使われる。本システムでは自然言語で書かれた文章の形態素解析結果を基に主語となる単語を特定し、主語が自分側か相手側かを判断することで、尊敬語と謙譲語のどちらを使うべきかを選択する。最後に決定された敬語の種類に従って単語の変換を行う。
著者
桑原 崇 岸 義樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.213-214, 2009-03-10
参考文献数
3
著者
岸 義樹
出版者
茨城大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

人工物の概念形成においては,現実に生ずる種々の要求に応ずるために,単一のタイプによった物・事象の処理の視点ではなく,多様なタイプの視点が必要とされている.本研究では,視点を表現するための方法論について考察し,(1)人手によって属性を数え上げることで構築される知識を主体とした記号視点構成法を示した.この方法と構文解析ツールによって,自然言語で表現した文章からWWW上の知識ベースを構築し,異なった視点で記述された知識の広範囲な利用可能性を示した.更に,非記号的な状態で視点を表す方法として,(2)1/0のシーケンスに遺伝的アルゴリズムとの解釈文法を適用して,述語やプログラムを獲得するbit視点構成法,(3)NNによって多くの事例から暗黙的にネットワークの重みと連結状態を構築し,自己収束的な問題解決を図る状態視点構成法の基本手法を明らかにした.前者は状態を解釈する文法や規則を与えることができるが,後者はネットワークの状態から明示的な意味を解釈することは困難である.この結果,各々の視点は,マクロ的処理,ミクロ的処理,直観的処理に適していることも明らかになった.単一視点型システムにおけるシステムの完全性確保には,周到な準備と膨大なデバッグ作業が必要となるため,用意された,あるいは獲得された具体的な視点間において,メッセージ交換や交渉などを介し,協調的な視点管理による概念形成が有効である.この協調的な視点管理手法をエージェントに基づいて考察し,対象に関する部分的に不確定性を有する知識・データベースに関して,エージェント間の交渉によって不確定性を除去して,知識・データベースに基づいた正当な協調動作を実現するエージェントシステムを構築し,2次元機構図面の理解と動作シミュレーションでシステムの機能を例証した.