- 著者
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山崎 武俊
峯 尚志
土方 康世
- 出版者
- 一般社団法人 日本東洋医学会
- 雑誌
- 日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
- 巻号頁・発行日
- vol.65, no.4, pp.287-292, 2014 (Released:2015-03-30)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
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冠攣縮性狭心症は冠動脈が一時的に収縮するためにおこる狭心症であり,薬物治療が有効である。ただし治療に難渋する症例も多い。今回,我々は冠攣縮性狭心症に対して四逆散と桂枝茯苓丸を併用し,症状の消失を認めた2症例を経験したので報告する。症例1:73歳,男性。安静労作に関係のない胸部不快感を自覚。ホルター心電図で症状に一致するST 上昇を認めた。抗狭心症薬を処方されたが症状が消失せず。四逆散と桂枝茯苓丸を投与したところ,症状が完全に消失した。症例2:58歳男性。安静時の胸部不快感を自覚。アセチルコリン負荷試験陽性となり上記診断を得られた。抗狭心症薬を処方されたが,胸部不快感が消失せず。四逆散と桂枝茯苓丸を処方。症状が完全に消失した。治療抵抗性の冠攣縮性狭心症に対して,四逆散と桂枝茯苓丸の併用が有効である可能性が示唆された。