- 著者
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島田 直子
- 出版者
- 一般社団法人 日本LD学会
- 雑誌
- LD研究 (ISSN:13465716)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.3, pp.358-367, 2016 (Released:2021-03-23)
- 参考文献数
- 38
- 被引用文献数
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近年,外国につながる子どもたちが増加し,その子どもたちが抱える発達障害が報告されている。文化間を移動する子どもたちのアセスメントで知能検査を利用する場合,文化や言語の違いから,特別な方法が必要であるが,その方法について総括的にまとめられているものは国内ではみられない。そこで本稿では,米国の文献から,多文化心理教育アセスメントにおける,知能検査の9つの利用方法についてまとめる:1.滞在国の検査を利用する,2.滞在国の検査を適宜手順変更して利用する,3.通訳者を介して検査を利用する,4.母国の検査を利用する,5.非言語検査を利用する,6.文化差を考慮した検査を利用する,7.バイリンガルアセスメントを利用する,8.バイリンガルの多面的アセスメント:MAMBIモデルを利用する,9.文化と言語の解釈表(C-LIM)を利用する。さらに,日本において多文化心理教育アセスメントを行う際の知能検査の利用法の可能性について論じる。