著者
川上 幸治郎 高山 昭康 前川 進
出版者
神戸大学
雑誌
兵庫農科大學研究報告. 農芸化学編 (ISSN:04400216)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.20-24, 1961

1. 標高差による種イモの春作における比較では, 1,000m(5月4日植∿8月20日掘)産及び1,400m(5月14日植∿9月5日掘)産は, 収量ことに大イモ収量が多い。標高600m(4月23日植∿8月10掘)産は劣る。前2者は月令が6∿7で適令の範囲にあるのに対し後者は適令を過ぎて7.5に達しているためである。2. 600mのところでは普通植よりも3週間晩く(5月14日)植付けすることにより生産性の高い種イモができ, これは月令を切り下げるためである。1000mで晩植の効果がないのは月令のこの程度の切り下げがなお適令を外れないからである。3. 掘上げは茎葉枯凋期がよく, これを晩くすることは種イモの品質を高めることとはならない。