著者
川上 洋平 駒澤 真人 菅谷 みどり
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2019-HCI-182, no.16, pp.1-8, 2019-03-11

軽度なうつ状態や精神疾患等者は増大している一方支援が少ないことが課題となっている.支援を行うためには精神科医による治療にある 2 つの工程であるアセスメントとカウンセリングを支援することが重要である.アセスメントでは,通常心理学に基づいた検査により受診者の心理を読み解き感情を把握するが,本研究では,本人が判定できない感情を脳波と脈拍値から感情分類により感情推定する手法および指標を提案する.また,カウンセリングは様々な方法が存在するが,本研究では色彩療法を利用し,支援システムによって分類された感情に合わせた色彩を提示することにより,感情の安定化を図るシステムを提案する.照明の変更が可能なスタジオにて複数人の実験協力者により実験を実施した結果,提案指標による感情分類および,色彩を用いた安定化が有効であることが示唆された.