- 著者
-
山本 芳彦
金子 昌信
小林 毅
坂根 由昌
川中 宣明
川久保 勝夫
- 出版者
- 大阪大学
- 雑誌
- 一般研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 1988
1.ジーゲル関数の2等分値、5等分値に関する数値計算と数式計算により、それらのみたす代数方程式やその値により生成される虚2次体上に類体としての導手をいくつかの例において決定した。特に等分値を24乗する前の値について、多くの予想が得られた。またデデキントのエータ関数の比に代数的性質についても実験した。2.山本と金子は楕円モジュラー関数について、各レべルのモジュラー方程式を計算し、それを用いて楕円曲線のスーパーシンギュラー(s.s,)素点を求めた。金子はエルキーズの定理の別証明を得ると同時に法Pのモジュラー方程式の解となるA.A.jー不変量についていくつかの結集を得た。3.山本は1.の結果を用いて虚2次体の類数の法2^nに関する合同式を与えた。また、実2次体の位数2のイデアル類の連分数展開の周期に関して合同関係のあることを示した。4.実2次体の極限公式を異なる方式で求めそれらの比較を行った。それらを代数的数の対数の2次形式で表わす問題については発展がなかった。5.(1)川中は有限体上に一般線型群のシンプレクティック対合に関する対称空間における球関数を決定した。(2)小林と村上はYangーBaxter方程式の解から絡み目の不変量を定義し、それと絡み目の被覆空間のベッチ数との関係を得た。(3)川久保はコンパクトリー群が作用する場合のコボルディズム定理を一般の形で与えた。(4)坂根はリッチ曲率が正のコンパクトケーラーアインシュタイン多様体で等質空間でないものの例を与えた。(5)西口はK3ー曲面の退化を小磯は3次元開半球面内の極小曲面を研究した。(6)宇野は有限群の表現を研究した。(7)村上と尾関は等質空間とリー群について研究した。