著者
小松 雄一 橋田 亜弥 川村 真紀子 小松 加代子 石元 美知子
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.85-92, 2001

老人性痴呆性疾患療養病棟の作業療法の目的は,精神症状や問題行動を有しているにもかかわらず,寝たきり等の状態にない痴呆老人であって,自宅や他の施設で療養が困難な者に対し,これらを入院させることにより,精神科医療とケアを提供するものである.当病棟患者は,いずれも家庭での介護が困難となった重度痴呆患者,身体症状は軽度だが精神症状が重度の患者,身体症状・精神症状共に重度の患者である.また,精神疾患を併せ持つ患者も多い.当病棟では,作業活動の中でみられる認知・記憶・行動などの痴呆症状を評価し,作業活動がスムーズに実施できるように作業内容の工夫や,スタッフの対応等の環境設定を行うようにしている.今回,塗り絵・貼り絵・雑巾縫いのグループ活動を通し上記について報告する.