- 著者
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川田 一貴
岩宮 眞一郎
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2001, no.16, pp.79-86, 2001-02-22
- 被引用文献数
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我々の日常生活に最も密着した商業施設であるスーパーマーケットには様々な音が無秩序に存在しており、統括的な音環境デザインが施されている状況であるとは言い難い。そこで本論文ではスーパーの運営者と利用者に対してアンケートとインタビューによる意識調査を実施し、理想的な音環境像について検討した。売場において最も利用者に意識されている音はBGMである。利用者はBGMの音量が大きすぎたり、騒がしい曲であること、同じ曲を繰り返すことを嫌うことが分かった。またラジカセなどの販売促進ツールからの音はその音量の大きさや音楽・音声の繰り返しなどから不快に思われることが多く、売場の音環境を劣悪なものにする原因の1つであることが明らかになった。There are various sounds in supermarkets without systematic design. In order to describe the ideal sound environment of supermarket, the questionnaire survey to managers and customers and the interview with managers ware examined. Muzak are most noticeable for customers. Muzak are annoying when they are to loud or noisy. The sounds from promotion tools using public address systems are often felt noisy because they were usually reproduced by loud and low-quality sound reproduction systems. Generally, the repetitious sounds and voices are felt annoying.