著者
石原 篤 望月 博美 李 載永 銭 衛華 加部 利明 巽 勇樹 梅原 一浩
出版者
The Japan Petroleum Institute
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.137-144, 2005
被引用文献数
1

アルミナに担持したモリブデンジチオカルバメート(Mo-DTC)およびリン酸ジチオモリブデン(Mo-DTP)触媒前駆体を調製した。ジベンゾチオフェン(DBT)の水素化脱硫反応(HDS)を用い,これらの前駆体の触媒としての可能性を評価した。その結果,硫化水素または水素で予備処理したアルミナ担持Mo-DTCおよびMo-DTP触媒前駆体は,従来法でアンモニウムヘプタモリブデートを用いて調製したMo触媒と同等の活性を持つことが分かった。また,モリブデン錯体の触媒活性に及ぼす活性化方法の影響を調べた。窒素と水を用いて処理したMo-DTCおよびMo-DTP前駆体は最も高い活性を示すことが分かった。さらに,Mo-DTCおよびMo-DTP前駆体由来触媒は従来の予備硫化したモリブデン触媒より高い直接脱硫活性を示した。<br>