- 著者
-
市川 陽一
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.10, pp.1360-1365, 1990-10-10 (Released:2008-06-12)
- 参考文献数
- 5
混合性結合組織病(MCTD)はSLEとともに,強皮症,多発性筋炎を思わせる症状を有し,免疫学的に抗RNP抗体陽性を認める疾患である. SLEと比べ腎症が少なく,肺線維症,肺高血圧症が診療上の問題となることが多い.一方, SLE,強皮症など複数の膠原病疾患の診断基準を完全に満たし,かつ抗RNP抗体以外にいくつかの疾患特異的な自己抗体を有する,予後の悪い定型的overlap症候群がある.何れも,広義の膠原病重複症候群(オーバーラップ症候群)に属する.