著者
平和 昌 加藤 崇 澤谷 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.230, pp.49-54, 2002-07-17
被引用文献数
10

本報告は、波源から比較的短い距離に配置した測定面における測定データに対して、高分解能到来方向推定技術を適用することにより波源の位置を推定する方法について、実際の測定装置を用いて得た初期的な結果をまとめたものである。波源が1つの場合及び2つの場合について、2.45GHzによる測定データを用いた推定結果から得られた誤差を示し、見込んでおくべき誤差の量について検討している。その結果、本手法によって波源の位置を点として明確に特定することができる結果は得られたが、波源が1つの場合、特に波源が中心軸から離れることにより最大で約5cm程度の誤差を見込んでおく必要がある結果となった。一方、波源が2つの場合、2つの波源の位相差に応じて誤差も異なり、本実験的検討からは最大で約17cm程度の誤差を見込んでおかなければならない結果となった。
著者
加藤 崇 平和 昌 澤谷 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.230, pp.43-48, 2002-07-17
被引用文献数
12

電子機器から放射される不要な電波により周辺の電子機器が誤動作する問題があり,漏洩する電波の位置を特定することができれば,EMC対策に大きく寄与できるものと考えられる.本報告では,漏洩する電波の到来方向を利用し,MUSICアルゴリズムを用いて波源位置の特定を検討している.MUSICアルゴリズムは,通常,十分遠方に存在する波源を対象としているが,本検討では,電子機器からの放射電波の波源推定を行うため,数波長程度離れた位置(有限距離)においてMUSICアルゴリズムを導入した.本報告では,有限距離からの電波源位置推定の特性をシミュレーションにより求め,その推定精度を示している。