著者
湯川 夏子 平塚 彩音
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70回大会
巻号頁・発行日
pp.130, 2018 (Released:2018-07-28)

【目的】新たな清涼飲料水として販売されているエナジードリンクは、国内において利用者が増えている。本研究では、エナジードリンク摂取が無酸素運動および有酸素運動に与える影響を検証し、また、効果期待の有無による影響を検証した。【方法】2017年10-11月、男子大学生20名を対象に、実験をおこなった。運動開始30分前にエナジードリンクもしくは水を摂取し、アップライトバイクを100mこいだ無酸素運動でのタイム、30分間こいだ有酸素運動における距離、心拍数、消費エネルギーを10分毎に記録し、最後に疲労度を測定した。事前調査により、身長体重、普段のエナジードリンク摂取量、効果への期待度等を問うた。【結果と考察】実験よりエナジードリンク摂取において無酸素運動では有意差が見られず、効果がないことが示された。一方、有酸素運動ではこいだ距離および消費エネルギーに有意な差が見られ、運動パフォーマンスを向上させることが分かった (p<0.05)。また、運動時においてエナジードリンクに効果があると期待している人は、運動パフォーマンス向上の効果が大きく、効果を期待していない人は、効果が少ないことが示された。さらに、運動直後の疲労度においては効果がみられなかった。有酸素運動ではカフェインの自律神経刺激作用などにより効果があったと示唆された。また、効果を期待することでやる気を引き出すなど精神的に働きかけていると考えられた。