- 著者
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田中 辰明
平山 禎久
柚本 玲
- 出版者
- 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
- 雑誌
- 空気調和・衛生工学会 論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.136, pp.1-5, 2008
ブルーノ・タウト(Bruno Taut)が設計した集合住宅ジードルング、および独立住宅の旧自邸について、その時代の建築設備を考察した。その結果、集合住宅ジードルングでは、鋳鉄製や陶製の暖炉が用いられていたが、独立住宅の旧自邸では、当時普及し始めた重力式温水暖房を設置していた。玄関と反対側の扉の間に風の通り道を作り、また、階段の煙突効果を利用して、自然に通風がなされるよう工夫を凝らしていた。ジードルング、旧自邸ともに改修を経て現在も使用され、その間、暖房機器が暖炉から重力式温水暖房、そしてポンプ式暖房へと変遷した。