著者
平山 裕子 井元 清隆 鈴木 伸一 内田 敬二 小林 健介 伊達 康一郎 郷田 素彦 初音 俊樹 沖山 信 加藤 真
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.60-64, 2008-01-15 (Released:2009-09-11)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2

症例は76歳,女性.両下肢浮腫と呼吸困難を主訴に来院した.経胸壁心エコーで右房内に可動性に富む腫瘤を認め,心不全を伴う右房内腫瘤と診断し手術を施行した.術中の経食道心エコーで右房内腫瘤が下大静脈内へ連続していることを確認したが原発巣は不明なため,心腔内腫瘤摘除にとどめ,残存腫瘍断端はクリップでマーキングした.術直後のCTで子宮筋腫から下大静脈内へ連続する構造物の中にクリップを認め,さらに摘出標本の病理所見からintravenous leiomyomatosis(IVL)と診断した.術後半年のCTでクリップは下大静脈から子宮に連続する静脈内に移動しており,腫瘍は退縮傾向であると考えたが,今後も厳重なる経過観察が必要である.