著者
林 亮平 北本 幹也 野田 育江 渡邉 千之 山田 博康 今川 勝 松本 陽子 田中 未央 児玉 美千世 平本 智樹 赤木 盛久 隅岡 正昭 西阪 隆
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.527-531, 2009 (Released:2009-09-24)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

症例は86歳女性.肝障害の精査の為に入院したが,原因となり得るウイルス感染および服薬歴,アルコール飲酒歴は認めなかった.抗核抗体は陽性であり,肝生検を施行しAIH scoreは17点となり自己免疫性肝炎と診断した.HLA typeはDR4陽性であった.プレドニゾロン(PSL)30 mg/日とウルソデオキシコール酸(UDCA)600 mg/日の内服を開始し,ALTは持続正常化した.UDCA 600 mg/日と併用することで,PSL 10 mg隔日投与としている現在も肝障害再燃は認めていない.