著者
山田 クリス孝介 平田 華奈子 野村 忍
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.26, pp.237-237, 2010

感情喚起時の脳の活動メカニズムを明らかにすることは、うつ病や不安障害などの精神障害を理解するために重要な問題である。脳の前頭前皮質は感情の制御に重要な役割を担っていると考えられ、大きな注目を集めている。本発表では、感情と脳に関する先行研究を概観し、我々の研究について紹介する。我々の研究では、健常な大学生を対象に、感情喚起時の前頭前野活動を近赤外線分光法(near-infrared spectroscopy: NIRS)により測定した。NIRSは大脳皮質の血流量を非侵襲的に測定できる装置である。感情喚起にはInternational Affective Picture System(IAPS; Lang et al., 1995)を使用し、IAPSの中から不快、中性、快画像をそれぞれ15枚ずつ選定した。各画像(不快、中性、快)をブロック計画で提示し、各ブロックにおける前頭前野活動を比較した。