著者
奥田 稔 富山 俊一 大西 正樹 平良 晋一 宇井 浩一
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2Supplement1, pp.326-341, 1995-03-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
15

アレルギー性鼻炎症状を有するボランティアを対象にR50547点鼻剤を投与し, 本剤の薬物動態および鼻誘発反応に対する効果を検討した.薬物動態を検討した結果, 0.1および0.2mg投与時のt1/2およびTmaxは, 健常人で行われた単回投与試験結果とほぼ一致していた.鼻誘発反応に対する本剤の抑制効果を検討した結果, 有効率 (有効以上の%) が50%以上であつた持続時間は, 0.05, 0.1および0.2mg投与群でそれぞれ8, 8および12時間であつた. これら有効率の持続時間から, 本剤の至適投与回数は, 0.05および0.1mgでは1日2~3回, 0.2mgでは1日2回と推察された.以上より, R50547点鼻剤の鼻誘発反応に対する抑制効果が認められ, 本剤がアレルギー性鼻炎に対し, 少ない投与回数で効果が持続できる有用な薬剤である可能性が示唆された.