- 著者
-
平野 美幸
- 出版者
- 公益社団法人 日本看護科学学会
- 雑誌
- 日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.4, pp.13-21, 2005-12-20 (Released:2012-10-29)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
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4
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本研究の目的は, 脳障害のため意識や反応がなく, 人工呼吸器に生命を委ねている子どもに対して, 看護師がどのように子どもを理解し関わっているのかを明らかにすることである. Leininger の民族看護学の研究方法に基づき, 7名の主要情報提供者と14名の一般情報提供者に対する参加観察と面接を行った. 分析の結果, 5つのテーマと1つの大テーマ「看護師は, アラームやわずかな変化を'子どもの声'として意味づけをしていくことで, 生かされているのではなく生きている子どもとして, その子らしさを見出していく」が抽出された. アラームやわずかな変化から読み取ることと, それらに感情や意思を結びつけていくことにより, 子どもの個性を創り上げていることが明らかになった. このことから, 子どものわずかな変化と感情や意思とを結びつけて捉えた内容を共有し深めていく方法の工夫や, プロセスを言語化していく必要性が示唆された.