著者
近藤 俊介 庄納 崇 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.415, pp.35-40, 2006-12-07
被引用文献数
1

ダウンリンクにおける次世代移動通信システムとしてOFDMAとMC-CDMAが注目を集めている.これらの技術の共通の問題点として,同一周波数帯を使用している隣接セルからの信号が干渉となり,特にセル端において性能が急激に劣化してしまうことが挙げられる.MC-CDMAでは,周辺セルからの干渉を低減するために,スクランブル符号を乗算することによって干渉を雑音化しセルを識別する.一方でOFDMAでは,周辺セルからの信号が直接干渉となり,SIRが大きく低下してしまう.そこで,セルの中心部とセル端とで使用する周波数帯を変えることによって,周辺セルからの干渉を低減する方法として提案されているFRPA技術を用いる.この技術を使用することで,FRF=1の場合に近い効率を実現でき,かつセル端で問題となる干渉の影響も周辺セルで使用している周波数帯と異なるために小さくすることができる.本稿では,FRPA技術を適用したOFDMAとスクランブル符号の使用によってセルを識別するMC-CDMAの比較を行う.比較は計算機シミュレーションを用いて行い,多重ユーザ数,所望基地局と端末との距離に対する平均BER特性によって評価を行う.
著者
山口 博久 庄納 崇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.557, pp.25-32, 2007-03-01

ウルトラワイドバンド(UWB)のデバイス開発と並行して各国の法制度化が進展している。UWBが既存、さらに将来の無線システムと周波数を共用することから、当初の導入には干渉検知・干渉抑圧(DAA)技術の導入が条件となっている。本稿ではマルチバンドOFDM (MB-OFDM)方式のUWBに関して、法制度化で課題となっている干渉問題を議論する。特に現在、欧州の法制度化で議論が進行しているWiMAXとUWBとの共用問題に関して、DAAの処理フロー、アップリンク(UL)、ダウンリンク(DL)信号検知の考え方を述べる。