著者
伊東 龍一 後藤 久太郎 斎藤 英俊 吉田 純一 吉野 敏武 山口 俊浩
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、江戸時代の建築図面のうち、立面および断面を描く建地割について作図技法・描法を検討し、また江戸時代の建地割の特徴を鮮明にするために中世以前の建地割も調査対象に加えて分析し、様々な技法の使用があったことを明らかにするとともに、それらの時代的変遷として、とくに平面図(指図)を附属するものはとしないもの、寸法線を記入しないものとするもの、朱線・朱文字の使用しないものとするものを指標とすることができ、これらは大凡、18世紀前期を境に前者から後者に移行することが明らかになった。これにともない図の名称も、18世紀前期を境に「地割」などから「建地割」になった。