著者
吉田 純一 多米 淑人
出版者
福井工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

石川県境に位置する小原集落(福井県勝山市北谷町)は、住民がわずか2人の限界集落、そして廃村の危機が迫っている集落である。本研究は、この小原集落の新たな再生、活用を試行する実践研究で、離村者を含む地元民(代表国吉一実)と協働し、集落内の空家の改修や石垣・水路・坂道などの補修を通して集落景観を整備するとともに集落を舞台として山村生活の体験や自然とのふれあい、あるいは旧村民を巻き込んでの篝火祭(8月お盆期間)の開催、山開き、山菜・木の実狩り、紅葉見物、雪山散策などの季節に応じた各種のイベントなどを行いながら、限界集落の新たな再生や活用を試行している。
著者
前久保 博士 松嶋 喬 長瀬 清 小林 紀夫 大屋 隆介 白井 修 柏木 道彦 大谷 宣人 平井 堅博 武田 茂 田村 康史 上畠 泰 洞田 克己 武田 良一 小林 正伸 小山 稔 吉田 義一 山崎 康夫 斉藤 永仁 吉田 純一 白石 忠雄 岡田 文彦
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.912-918, 1979
被引用文献数
1

肝予備能力判定のための検査法として注目されつつあるグルカゴン負荷後の血漿cAMP濃度の経時的変動な観察した,グルカゴンは生理食塩水に溶解後1μg/kgな経静脈的に投与し,投与前,10, 15, 20, 30分後に採血し血漿cAMP濃度を測定した.健康成人,回復期の急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変とも負荷10分後に血漿cAMP濃度は最高となり以後漸次低下した.空腹時血漿cAMP濃度は健康成人に比べて肝硬変で高く,慢性肝炎でも高い例が多かったが,各症例の差が大きく診断的意義は少なかった.グルカゴン負荷後の血漿cAMP濃度は,肝硬変で10分後健康成人に比べて上昇は少なかったがその差は有意でなく,また慢性肝炎では健康成人に比べて高い例が多かった.したがってグルカゴン負荷10分後の血漿cAMP濃度の空腹時濃度に対する比を算出すると肝硬変では健康成人に比べて有意に低く慢性肝炎では高かったので,両疾患の鑑別に本試験が有用と考えられた.
著者
近藤 夕騎 望月 久 加藤 太郎 鈴木 一平 板東 杏太 滝澤 玲花 吉田 純一朗 西田 大輔 水野 勝広
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
pp.20012, (Released:2020-10-30)
参考文献数
8

目的:Ehgoetz Martensらが開発したすくみ足の詳細を把握できる質問紙Characterizing Freezing of Gait questionnaire(C-FOGQ)の日本語版を作成し,患者による回答時間などの予備調査を行うこと.方法:日本語版C-FOGQは,原著者から許可を得た後,異文化適応に関する国際的ガイドラインに準じて,①順翻訳,②逆翻訳,③予備調査のプロセスを経て作成した.予備調査では,すくみ足を訴えるパーキンソン病関連疾患患者39名から日本語版C-FOGQによる回答を得て,回答時間,誤回答・無回答率を調査した.結果:英語原版から日本語への順翻訳ならびに英語への逆翻訳過程において,重大な言語的問題は生じなかった.予備調査の結果,平均回答時間は526.8秒であり,誤回答・無回答率は1%未満であった.SectionⅡにおける総合得点の平均は20.0点であった.結論:作成した日本語版C-FOGQは言語的妥当性を有し,10分程度で回答でき,誤回答や無回答率も少ないため,本邦でもすくみ足の評価として使用可能と思われる.
著者
河野 豊 吉田 純一 原田 文也 植原 治 安彦 善裕 永易 裕樹 舞田 建夫 川上 智史 江口 有一郎
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.388-391, 2022-08-01 (Released:2022-08-10)
参考文献数
4

We investigated whether the humanoid robot, Pepper, could help patients in taking hepatitis virus tests at an oral dental clinic. Ninety-five patients interacted with Pepper, followed by visiting the physician and answering a questionnaire. One asymptomatic patient was diagnosed as HBs-Ag positive. Most patients who operated Pepper were female and older than 50 years of age. Only a few patients (16%) knew a hepatitis subsidy system. Results of the questionnaire revealed that Pepper's promotion was beneficial and useful for understanding the severity of hepatitis. These findings suggest that the application of a humanoid robot may encourage hepatitis examinations in an oral dental clinic.
著者
河野 豊 吉田 純一 浅香 正博 原田 文也 舞田 建夫 川上 智史 江口 有一郎
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.527-530, 2020-10-01 (Released:2020-10-08)
参考文献数
4
被引用文献数
1

We investigated the positive detection rates for hepatitis B surface antigens (HBsAg) and hepatitis C (HCV) antibodies as well as the elevation of AST and ALT in patients who were to undergo oral surgery. Our results revealed positive rates of 1.1% and 1.5% for HBsAgs and HCV antibodies, respectively. Patients older than 40 years had a higher proportion of positive HBsAg or HCV antibody results than did patients younger than 40 years. The rate of AST and ALT elevation was 7.3%. There were some missing data on viral infection in patient referral documents or interview sheets, suggesting a perception gap existed with respect to the seriousness of viral hepatitis among dental doctors and patients. These findings suggest that designating a hepatitis medical care coordinator might help not only in understanding patients' infection status but also in collaborating with hepatologists in the field of oral surgery.
著者
吉田 純一 北村 久美子 箭内 公一 安河内 淑子 石内 愛美
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.69, 2016

<p>【はじめに】</p><p>日本においては、障がい者を取り巻く環境が急速に変化してきている。粕屋町では「障がい者が、安心して共に暮らせるやさしいまち」を基本理念とする障害者計画を策定しており、関係機関と行政が一体となって連携し、障害福祉計画推進協議会(以下、推進協)が中心となり計画内容を推進している。今回、地域住民の障がいや障がい者に対する理解を確認するためアンケートを実施した。アンケート結果から地域の方の声を聴き、今後の推進協の取り組みについて考察したので報告する。</p><p>【方法】</p><p>人権週間および障がい者週間である平成27年12月6日に開催された粕屋町介護福祉課主催障がい者啓発事業「人権を尊重する町民のつどい」にてアンケートを実施。参加者のうち244名よりアンケートの記載をいただいた。なお、アンケート実施に際し、趣旨、内容、結果の取り扱いについて書類を用いて説明し同意を得た。</p><p>【結果】</p><p>アンケート記載者244名(男性140名、女性99名、無回答5名)の年齢は、~20歳代11.1%、30~40歳代23.4%、50歳~60歳代47.1%、70歳~80歳代15.9%、無回答2.5%であった。設問1「日頃障がいをお持ちの方に接する機会はありますか?」に対し、はい50.8%、いいえ45.9%、無回答3.3%となった。設問2「粕屋町は障がい者が安心して共に暮らせるやさしいまちだと思いますか?」に対し、はい26.6%、いいえ11.1%、わからない59.8%、無回答2.5%という結果となった。設問3自由記載欄では、「町内の小学生と障害施設児童との交流の場を作り、子供たちの心を育てることもよいのでは」や「町民運動会等の町の行事で啓発をもっと行ってみては」など様々な意見をいただいた。</p><p>【考察】</p><p>年齢別でみると、参加者の約半数が50歳から60代で20歳代以下の参加状況が特に低い結果となった。このことから小・中学校等の教育機関と連携をとり、若い世代に対する啓発活動をより行っていく必要があると考えられる。設問1に対し障がい者と接する機会があると答えた方は全体の約半数であった。しかし、参加者には障害福祉関係の仕事に従事している方も多く、地域住民が障がい者と接している機会はより低いと考えられる。また、設問3自由記載欄の意見も踏まえると、障がい者の理解と交流の推進のためにも障がい者団体等と協力し、交流の場を確保していく必要があるといえる。設問2に対し「はい」と回答したのは全体の1/4程度の26.6%であった。この結果が示すように「障がい者が安心して共に暮らせるやさしいまち」とはまだ言い難い現状であり、推進協としても今後さらなる取り組みを行っていくべきであると考えられる。</p><p>【まとめ】</p><p>推進協の取り組みとしては、現在の問題点を把握した上で、教育機関や関連団体との連携が重要となってくるといえる。今後は、若い世代への啓発活動や障がい者との交流の場の充実など、より地域に密着した活動を行っていき、今よりも障がい者が安心して共に暮らせるやさしいまちを目指していきたいと考える。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>アンケート実施に際し、趣旨、内容、結果の取り扱いについて書類を用いて説明し同意を得た。</p>
著者
伊東 龍一 後藤 久太郎 斎藤 英俊 吉田 純一 吉野 敏武 山口 俊浩
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、江戸時代の建築図面のうち、立面および断面を描く建地割について作図技法・描法を検討し、また江戸時代の建地割の特徴を鮮明にするために中世以前の建地割も調査対象に加えて分析し、様々な技法の使用があったことを明らかにするとともに、それらの時代的変遷として、とくに平面図(指図)を附属するものはとしないもの、寸法線を記入しないものとするもの、朱線・朱文字の使用しないものとするものを指標とすることができ、これらは大凡、18世紀前期を境に前者から後者に移行することが明らかになった。これにともない図の名称も、18世紀前期を境に「地割」などから「建地割」になった。
著者
吉田 純一 多米 淑人
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.54, pp.531-532, 2011-07-10

例年2月最終週の土・日曜日に行われている福井県勝山市の左義長は、櫓の上で女物の肌襦袢を着た男衆が太鼓を叩きながら、身振り手振りもおかしく舞い踊る独特の行事である。本稿はこの左義長において市内12地区にたてられる櫓の形式と特徴について報告する。
著者
吉田 純一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.60, no.477, pp.173-179, 1995
被引用文献数
2 1

Zuigenji temple in Fukui city is a well known temple which was built by Masachika MATSUDAIRA, the fifth feudal lord of the Fukui clan. The main hall was moved from the residential building called "Kozashiki", which was a section of the "Honmaru palace" of Fukui castle. The palace of "Kozashiki" was built between the thirteenth year of the Bunsei (1830) to the second year of the Tempo (1831) for Naritsugu MATSUDAIRA who was the fourteenth feudal lord of the Fukui clan. The main hall of Zuigenji temple is of great historical importance as it is only remaining building of the original Fukui castle.