著者
後藤 信夫 宮崎 保光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.1272-1281, 2003-12-01
参考文献数
12
被引用文献数
13

導波型コリニア音響光学素子は波長分割多重(WDM)光に対して波長選択的にスイッテできるためWDMルーチング用のスイッチヘ応用が期待できる.本論文では,方向性結合導波路とY分岐部からなる素子における波長選択スイッチング特性を評価するためFDTD法を用いてシミュレーションを行った.シミュレーションの結果をモード結合理論による結果と比較し両者の一致を確認した.また,長尺相互作用領域における音響光学結合特性を解析するためセグメント分割領域において光パルスを伝搬させる方法を検討した.
著者
吉留 天則 後藤 信夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.513, pp.173-178, 2007-01-22

我々は、OBSネットワークにおけるトラフィック負荷増加時のバースト転送遅延の急増を抑制することを目的とした低遅延バースト転送方式を提案した。その提案方式では、コントロールパケットが中継ノードの予約テーブルを全て参照することで、従来のDynamic Two-way (DTW)方式がシグナリング中に見逃していたバースト転送可能時間帯を有効に利用することができるため、より効果的にバースト転送遅延を抑制することができる。しかし提案方式では、実際のバースト転送には用いない無駄な仮予約時間帯による帯域浪費量の増加という問題がある。本稿ではこの帯域浪費量について吟味し、帯域浪費量を削減するための改良案として、帯域浪費継続時間に注目したEarly Release (ER)方式および帯域浪費サイズに注目したLimited Reference (LR)方式を提案する。シミュレーションによりバースト転送遅延および帯域浪費量を計算した結果、トラフィック負荷が低い場合には、従来のOne-way方式におけるバーストの再送による帯域浪費量よりも、提案方式における無駄な仮予約による帯域浪費量の方が大きくなることが分かった。しかしながら、ER方式とLR方式を併用することで、高い遅延抑制効果を維持したまま帯域浪費量を効果的に削減できることを明らかにした。