著者
志村 真幸
出版者
京都外国語短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

南方熊楠が『ネイチャー』誌に投稿したものの掲載されなかった英文論文の分析を通して、自然科学と人文科学の分離過程の時期と、どのジャンルが自然科学に残された/排除されたかを明らかにする。現在の科学というものは、どの雑誌に掲載されるかで、その論文(および著者)が所属するジャンル・分野が決定されている。『ネイチャー』は世界最高峰の科学誌であり、そこに掲載されない分野・ジャンルは、「それは自然科学ではない」と宣言されているに等しい。このような自然科学の側からの動きが、なぜ起こったのかを明らかにすることが、本研究の目的である。