著者
胡 夫祥 志賀 未知瑠 横田 耕介 塩出 大輔 東海 正 酒井 久治 有元 貴文
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.33-38, 2005-01-15
被引用文献数
4 9

海鳥類の偶発的捕獲の回避を目的として,まぐろ延縄漁船現用の枝縄30数種類を調査し,その内の10種類と,釣元素材,釣元先端へ付加する錘重量を変えた枝縄の投縄後の釣針沈降特性を調べた。現用の枝縄における深度10mまでの釣針平均沈降速度は0.16m/s〜0.23m/sであり,鳥嚇しラインの有効範囲である船尾から150m以内で釣針が深度10m以上に沈むものはなかった。一方,釣針の沈降速度は釣元にフロロカーボンを使用した場合では約1.6倍に,釣元先端に45gwの錘を付加した場合では約2倍に改善された。