著者
早川 清雄 成 英瀾
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

近年、生活習慣病とその基盤病態として『慢性炎症』が注目されている。申請者は、活性化されたマクロファージでは脂質代謝と炎症シグナルとが密接に連携して制御されていること、炎症刺激後に増加する脂質合成はカスパーゼ依存的であることを見いだした。炎症応答に伴うカスパーゼの活性化は従来よく知られた細胞死のシグナルとなるだけでなく、 脂質合成の亢進を介して炎症の慢性化を防ぐ生存シグナルとしても機能している可能性が高い。本研究ではカスパーゼを介する脂質代謝制御の観点から炎症慢性化の分子メカニズムを明らかにすることを目指す。