著者
我妻 伸彦 日高 章理
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

注意選択は、生体が持つ最も重要な情報処理特性である。本研究では、ヒト被験者に与えられた心理物理学的タスクが、深層畳み込みニューラルネットワークが獲得する注意選択モデルに与える影響を検証した。具体的には、ヒトの局所的な図方向知覚、もしくは大域的な図地知覚特性に基づくモデルが決定する注意選択特性を解析した。各モデルが予測した自然画像に対する注意選択領域は、ヒト視線位置とその挙動に強く依存した。
著者
我妻 伸彦 清水 亮平 酒井 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.480, pp.165-169, 2009-03-04

初期視覚野への注意が、図方向知覚に重要な役割を果たすborder-ownership選択性細胞の反応変調に果たす役割を検証した。生理学的に忠実な計算モデルを構築し、図方向があいまいな図形を用いた心理物理実験と比較した。モデルは、心理物理実験で確認されたヒトの図方向知覚への注意の影響を定量的に良く再現した。これらの結果は、図地分離や形状知覚に、初期視覚野への注意が重要な役割を果たすことを示唆する。