著者
戸口 昌俊 茅根 士郎
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.247-249, 2005-04-20
参考文献数
8

大井競馬場内厩舎(東京都)および小林分厩舎(千葉県)で飼養されている現役競走馬の寄生虫感染状況を調査するため、1988年6月から9月の期間に149頭の糞便検査を実施した。その結果、寄生虫卵の検出率はきわめて高く、調査した馬の94.0%に蠕虫類の虫卵陽性が認められた。その内訳は円虫類91.9%、葉状条虫31.5%、馬回虫は7.4%であった。しかし、馬蟯虫については73頭について行ったが、その寄生は認められなかった。円虫類のEPG値がきわめて高い値(1001-4000)を示した馬は円虫卵陽性馬の15.3%を占め、年齢別では2歳で28.9%、3歳で13.3%、4歳で9.1%、5歳で5.0%であり、EPG値は若齢馬ほど高い傾向がみられた。