著者
戸澤 杏奈 松永 美希 土屋 政雄 中山 真里子 熊野 宏昭
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
pp.21-028, (Released:2022-12-07)
参考文献数
25

本研究の目的は、日本語版Work-related Acceptance and Action Questionnaire(WAAQ)を作成し、その信頼性と妥当性を検討することであった。研究1では、日本語版WAAQを作成し、就業者180名を対象に構造的妥当性、内的一貫性、仮説検証(収束的妥当性)を検討した。その結果、日本語版WAAQが高い内的一貫性、一部の構造的妥当性および収束的妥当性を有していることが示された。研究2では、就業者2,071名を対象に構造的妥当性、仮説検証(収束的妥当性とサブグループ間の比較)を検討し、うち320名を対象に再検査信頼性と測定誤差を検討した。その結果、日本語版WAAQが高い収束的妥当性、十分な構造的妥当性を有していること、年代、業種、職種におけるサブグループ間を比較すると小さな効果量が見られること、また測定誤差が示された。一方、再検査信頼性には課題が残された。