著者
樋渡仁 岩村相哲 新井克也
雑誌
デジタルプラクティス
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.227-234, 2011-07-15

本論文では,我々のクラウドコンピューティング環境において,多数のHDDが故障した事例を取り上げ,故障実績を調査した.この故障実績をもとに,HDDの寿命分布を求め,代表的な寿命分布をあてはめた.赤池の情報量基準(AIC)を用い,適合度を評価すると,ワイブル分布(形状母数α=1.508)が最も良くあてはまることが分かった.この結果から,交換用HDDの必要数を推定する手法を提案した.さらに,RAIDコントローラが保持するHDDの状態とHDDの平均寿命について調査した.コマンド中断数,メディア故障数,接続失敗数とHDDの平均寿命に有意な相関関係があり,幾つかの仮定の下で我々のHDDの故障物理が速度過程モデルに従うことが分かった.この結果から,メンテナンス時にHDDの余命を推定し,予防的に交換する手法を提案した.
著者
溝渕 佐知 新井 克也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.223-224, 1996-09-04

近年、パーソナルコンピュータの一般家庭への普及に伴い、コンピュータを用いた,情報通信がますますさかんに行われるようになってきている。しかし、電子的なコミュニティにアクセスしていても、実際には会話に参加せず沈黙する人々が多い。この原因の一つとして、 既存のグループに新しいメンバが参入する際の、物理的・心理的・社会的な障壁が考えられる。本稿では、電子的メディア利用によって初めて可能になるコミュニティのあるべき姿について考察した後、新参者がグループの会話に加わる際の障壁として考えられる要因を挙げ、既存グループヘの新規参入時の認知モデルと、そのモデルから演繹される仮説を挙げる。