著者
小野崎 彩可 小川 美也子 新田 潮人 佐藤 瑞騎 佐竹 將宏 塩谷 隆信
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.903-907, 2015 (Released:2016-01-09)
参考文献数
14
被引用文献数
2 3

〔目的〕本研究は,歩行時に3軸加速度計から得られるX軸(左右)・Y軸(上下)・Z軸(前後)の加速度と,床反力計により得られる荷重値との関連を明らかにすることを目的とした.〔対象〕健常大学生17名とした.〔方法〕3軸加速度計と足圧分布計を装着し,10 m歩行試験を実施した.次いで,各対象者の両脚における加速度と荷重値の相関関係を検討した.X・Y・Z軸それぞれの加速度は荷重値が最大の時の歩数から算出した.〔結果〕両脚でY・Z軸加速度と荷重値に有意な相関が認められた.一方,X軸加速度と荷重値に相関は認められなかった.〔結語〕本研究では垂直・前後加速度と荷重値には有意な相関関係が示された.本研究の結果を臨床で役立てるためには,今後加速度から荷重値を換算する方法を検討する必要があると考える.
著者
佐藤 瑞騎 倉田 昌一 岩倉 正浩 大倉 和貴 新田 潮人 照井 佳乃 佐竹 將宏 塩谷 隆信
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.197-202, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
27

【緒言】片麻痺患者に対する部分免荷型トレッドミル歩行練習(以下,BWSTT)の即時効果を明らかにする。【方法】片麻痺患者10 名(平均年齢71 ± 11 歳)にBWSTT と非免荷型トレッドミル歩行練習(以下,FBWTT)を施行し,10 m 歩行試験の結果を比較・検討した。評価項目は歩行速度,歩幅,歩行率,左右・上下重心移動距離,左右・上下RMS,麻痺側脚・非麻痺側脚の1 歩行周期変動係数とし,3 軸加速度計を用いて抽出した。【結果】BWSTT により最大歩行速度,歩幅,歩行率,麻痺側脚の1 歩行周期変動係数,上下RMS が有意に改善した。また同様の項目と非麻痺側脚の1 歩行周期変動係数においてBWSTT がFBWTT より有意な改善が認められ,歩行速度変化率は歩行率変化率と正の相関が認められた。【結論】BWSTTは片麻痺患者に対して歩行能力向上の即時効果が期待され,FBWTTよりも有意であった。また歩行速度の改善は歩行率の改善が寄与していた。