著者
小竹 茂夫 日笠山 徹巳 三浦 俊彦 高田 尚哉
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第24回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.567, 2013 (Released:2014-01-21)

福島第一原子力発電所事故を原因として発生した指定廃棄物の基準(8,000Bq/kg)を超える焼却飛灰の特徴として、①高い放射能濃度、②水への高い溶出性が指摘されている。本技術では、フレキシブルコンテナバッグに充填した状態で、焼却飛灰の洗浄から搬出まで行うことができる飛灰の造粒固化洗浄技術を開発し、実規模実証試験によりその効果を確認した。 通常の飛灰洗浄技術は、焼却飛灰と水を混合し、撹拌洗浄によりスラリー化することで放射性セシウムを水に溶出させ、洗浄後の灰をフィルタープレス等を用いて脱水ケーキの形で回収するが、本技術では飛灰にセメント等を添加し製造した粒径φ1~9.5mmの造粒固化飛灰を水切りフレコンに充填し、カラム式の通水洗浄により洗浄する。濁水を発生させることなく、体積比20倍程度の水を通水することで洗浄が終了し、長期溶出も抑えられることを確認した。