著者
島田 麻里 日高 英二 高柳 大輔 向井 俊平 澤田 成彦 石田 文生
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.613-615, 2016-03-31 (Released:2016-10-01)
参考文献数
13

症例は70歳代,男性。当院で上行結腸腺腫に対し,内視鏡的切除術を施行し,止血のためにクリップを使用した。1年10ヵ月後に右下腹部痛,発熱を主訴に当院を受診した。CT画像で虫垂腫大と虫垂内腔にクリップを認め,急性虫垂炎の診断で入院した。抗生剤による保存的加療を施行したが,症状が再燃し,入院後5日目に緊急手術となった。手術所見では,回盲部全体が腹壁や後腹膜と癒着し,膿瘍を形成していた。虫垂は腫大し,クリップが嵌頓していた虫垂中央部の炎症が特に強かった。虫垂切除術および洗浄ドレナージ術を施行した。脱落した内視鏡用クリップによる有害事象は極めてまれであるが,本症例のように虫垂に迷入・嵌頓し,急性虫垂炎を起こすことがあり,注意が必要である。
著者
永松 義博 日高 英二 中野 功二
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.149-152, 1996-03-29

視覚障害者の友人関係について調査した。盲学校での校内友人数は4〜6人の割合が高い。弱視者,寄宿舎生の友人数は多くなる傾向にある。盲女子は友人数が少ないといった男女差がみられた。同学級,同寮であること等,接触の機会が友人関係成立の大きな要因となる。また同性であること,同級生,同程度の視力者によって友人構成がなされている。健常者の友人をもつものは弱視者,準盲者の男子に多くみられた。その数は1人もしくは2人である。成人の健常者を友人|こもつ機会は男女共にサークル活動の場を通じてが最も多いため健常者との交流の機会や場所の提供が今後の重要課題になる。