- 著者
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吉野 正敏
工藤 剛彦
星野 光子
- 出版者
- The Association of Japanese Geographers
- 雑誌
- 地理学評論 (ISSN:00167444)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.3, pp.205-210, 1973-03-01 (Released:2008-12-24)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
-
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えられた結果を要約すると次の通りになる. 1) 海風の開始時刻は,夏は10時(±1時間)で,その他の季節は12~13時のことが多い.しかし,季節変化は比較的小さい.終了時刻は,18時以降で夏に遅く23~24時になり,季節変化が比較的大きい. 2) 風向が陸風から海風に移行するとき,または海風から陸風に移行するときは, 1~2時間の移行時間がある場合が多い.どちらが長いかは,地点により異なる. 3) この移行時間の風向は,陸風から海風へ,または海風から陸風へ時計廻りに連結する風向である. 4) 海風と陸風の風速を比較した場合,海風の方が強い.春~夏における最大風速では,海風を1とすると陸風はほぼ0.7~0.8倍の強さである. 5) 海風の風速の最大は13~16時ごろ現われる.しかし午前に極大がでるところもある.陸風には,海風ほど顕著に現われる時間帯がない. 6) 夕なぎは明らかで海風の最強時の1/2~1/3の風速に弱まる.朝なぎは明らかでない. 7) 日の出後で,しかも陸風の終るころ, 8~10時に風速の極大がでることがある. 8) 海風の風速,安定した風向の出現からみると,海風が明らかに発達するのは, 4月から10月までである.