著者
曺 再京
出版者
東北大学文学部日本語学科
雑誌
言語科学論集 (ISSN:13434586)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.37-48, 2001-11-15

順接と逆接の論理を盛り込むことによって、「妥当な推論の結果としての話し手の判断」と「話し手の認識の確認や再確認」という二つの機能が「やっぱり」には認められる。さらに談話においても、複文より複雑な構造をなすものの、順接と逆接の論理が適用される。その結果、順接の論理からは、応答表現としての「やっぱり」の機能が認められ、逆接の論理からは、発話を修正する (repair) 機能が認められる。そして、話者交替 (Turn-taking) のシステムにおける発話の順番取りの機能、話題導入のシグナルとしての機能が両論理から認めれる。