著者
高垣 敬一 村橋 邦康 岸本 圭永子 己野 綾 西野 光一 青木 豊明 曽和 融生
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.199-204, 2010 (Released:2011-04-25)
参考文献数
26
被引用文献数
4 4

経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門から異物が挿入され,抜去不可能となったものである.われわれは平成18年~平成19年の2年間で5例の経肛門的異物を経験した.5例中2例は同一の患者であった.平均年齢は56.2歳(30~67歳),全て男性であった.主訴は5例とも異物摘出困難であった.挿入の動機は不明1例,自慰3例(2名),Sadomasochism(以下SM)行為1例であった.異物はプラスチック製の蓋,電動歯ブラシおよびスプーン,プラスチック製の洗剤容器が2例(同一患者),とうもろこしであった.診断はいずれの症例も腹部単純X線で確認出来た.摘出方法は無麻酔下経肛門的摘出1例,腰椎麻酔下経肛門的摘出3例,全身麻酔開腹下経肛門的摘出術1例であった.術後合併症は特に認められなかった.平均入院期間は5.4日(3~10日)であった.
著者
高垣 敬一 村橋 邦康 岸本 圭永子 己野 綾 西野 光一 青木 豊明 曽和 融生
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.199-204, 2010-04-30
参考文献数
26
被引用文献数
3 4

経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門から異物が挿入され,抜去不可能となったものである.われわれは平成18年~平成19年の2年間で5例の経肛門的異物を経験した.5例中2例は同一の患者であった.平均年齢は56.2歳(30~67歳),全て男性であった.主訴は5例とも異物摘出困難であった.挿入の動機は不明1例,自慰3例(2名),Sadomasochism(以下SM)行為1例であった.異物はプラスチック製の蓋,電動歯ブラシおよびスプーン,プラスチック製の洗剤容器が2例(同一患者),とうもろこしであった.診断はいずれの症例も腹部単純X線で確認出来た.摘出方法は無麻酔下経肛門的摘出1例,腰椎麻酔下経肛門的摘出3例,全身麻酔開腹下経肛門的摘出術1例であった.術後合併症は特に認められなかった.平均入院期間は5.4日(3~10日)であった.
著者
西脇 英樹 浅井 毅 曽和 融生 梅山 馨
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.984-989, 1989

レーザー組織血流計を用いた胃粘膜血流量測定について検討した.肝硬変症例13例を対照として,レーザー組織血流計ALF2100(Advance社,東京)を用いて内視鏡下に胃体部,前庭部粘膜血流量,血液量を測定する一方,同症例に水素ガスクリアランス法電解式で測定し両者の比較を行った.胃前庭部,体部各7カ所で測定した血流量では変動係数CV0.03±0.01,0.16±0.04を示し,ほぼ再現性のある測定値が得られた.また,平均血流量は前庭部18±6ml/min/100g,胃体部23±8ml/min/100gと前庭部に比し体部で高値の傾向が認められた.一方,血液量の攀動係数では前庭部0.09±0.05,胃体部0.08±0.05とともに再現性のある値が示された.レーザー組織血流計と電解式組織血流計の測定値の検討では,電解式に比ベレーザー組織血流計では明らかに低値を示したが,両者に有意の相関は認められず,共にml/min/100g単位の測定値であるが測定原理の違いや穿刺法と接触法による差も考えられた. 以上,レーザー組織血流計は瞬時に連続測定が可能であり,胃粘膜血流量測定に有用な点も認められるが,他の方法で得られた粘膜血流量との比較検討など今後さらに,検討すべき点も考慮された.