著者
建部修見 森田 洋平 松岡 聡 関口 智嗣 曽田 哲之
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.77(2001-HPC-087), pp.177-182, 2001-07-25

ペタバイトスケールデータインテンシブコンピューティングのためのGridDatafarmアーキテクチャの設計と実装を行っている.Grid Datafarmは,PCクラスタのローカルディスクを利用した広域データ並列ファイルシステムを提供し,オンラインでペタバイト規模の大容量と,ローカルI/Oバンド幅を利用したスケーラブルなI/Oバンド幅が特徴である.Gfarm並列I/O APIおよびGfarmコマンドにより,単一システムイメージの操作を可能とする.ファイルの複製,ヒストリによる再生成などにより,自動的な耐故障性,負荷分散も目指している.
著者
堀 敦史 手塚 宏史 高橋 俊行 住元 真司 曽田哲之 原田 浩 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.66, pp.83-88, 1999-08-02
被引用文献数
3

SCoreクラスタシステムソフトウェアは,Myrinetを用いたクラスタを対象とした高性能かつスケーラブルな並列プログラミング環境のソフトウェアパッケージである.本稿は,Myrinet以外のネットワーク,SMPクラスタ,及びクラスタ化されたクラスタという3つの新たな形態のクラスタにSCoreを対応させる方法について提案するものである."Composite"と呼ばれる仮想ネットワークデバイスを設け,compositeネットワークデバイスが複数の実ネットワークデバイスとルーティングテーブルを持つことで,これらの形態のクラスタに対応可能であることを示す.ここで提案された方法は,見方を変えれば,ヘテロなネットワーク構成のクラスタへの対応と考えることができる.提案された方法は,現在SCore 3.0として開発が進められている.A high performance scalable cluster system software package, SCore, was designed for clusters using Myrinet. To adapt it to a cluster using other networks, an SMP cluster, and a cluster of clusters, the notion of "composite" is proposed in this paper. The "composite" is a virtual network device which consists of a routing table and several physical network devices. From the viewpoint of seamless computing, the "composite" is to handle heterogeneity. New SCore 3.0 is under development for implementing the "composite".
著者
堀 敦史 手塚 宏史 石川 裕 曽田 哲之 原田 浩 古田 敦 山田 務 岡 靖裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.79, pp.121-126, 1996-08-26
被引用文献数
3

我々は並列マシンにおける時分割空間分割スケジューリング方式を提案し、ワークステーションクラスタ用のスケジューリングシステムSCore?DをUNIXのデーモンプロセスとして開発した.現在,対話的な並列プログラミング環境実現方式の研究の最初のステップとして,オンライン並列デバッガSCDBの設計開発を行ってきている.一般に,デバッガプロセスはシステムコールによってデバッグ対象のプロセスの実行制御を行う.このような環境では、SCore?Dはユーザプロセスの状態を制御できず,スケジューリングシステムが正常に動作しない.そこで,SCore?Dがユーザプロセスに対してOS機能をサービス可能とするための機構を,プロセス間共有メモリおよびUNIXのシグナルを用いて設計開発した.We have been proposing Time-Space-Sharing Scheduline (TSSS) and developed a scheduling system, named SCore-D, as demon processes on UNIX. As a first step towards the research and development of an interactive parallel programming environment, we are designing a parallel online debugger, named SCDB. Generally debugger process has a control of debugee process. In the case of SCore-D, however, SCore-D can not control debugger and debugee processes, and the sceduling of SCore-D and the control of debugger can conflict. To avoid this situation, we design and develop a mechanism for SCore-D to support OS functions using inter-process shared memory and UNIX signals.
著者
建部修見 曽田 哲之
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.122(2007-HPC-113), pp.7-12, 2007-12-07

Gfarm v2ファイルシステムは,小規模環境から大規模PCクラスタ,広域分散環境までスケールすることを目指した広域分散ファイルシステムである.コモデイテイの利用,ファイル容量の動的増減,ファイル複製による高信頼性,分散アクセスによる高性能化に特徴がある.さらに,ファイルアフィニティを利用することにより,スケーラブルで効率的な分散データ処理も可能となる.本論文では,Gfarm v2の実装について述べると共に性能評価を行う.