著者
木綿麻実路 岩切 宗利
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1258-1265, 2006-04-15

テキストベースの情報メディアの一種に,文字の形状や濃度を利用して絵や自然画像を表現するアスキーアートがある.一般的なアスキーアート作成手法では,作者や作成日時などの属性情報を別に記録する必要がある.しかし,流通の過程でそれらの属性情報は失われる可能性がある.そこで本研究では,1 対1 であった文字と輝度の交換テーブルを1 対多とすることにより,アスキーアートに情報を埋め込む手法を考案した.本論文ではその考えに基づき,埋め込み可能容量を増大しながら出力画質を向上させる手法について示す.また,階調数を高く設定したうえで入力画像の特性を考慮した文字数選定を行うことにより,出力画質と埋め込み情報量をともに向上させることができることを実験により示した.本研究の結果,出力データサイズに対して最大21%程度の情報埋め込みに成功した.
著者
木綿 麻実路 岩切 宗利
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 画像電子学会第222回研究会講演予稿
巻号頁・発行日
pp.37-42, 2005-11-18 (Released:2006-11-07)

本報告では,情報の埋め込みを伴うアスキーアートの自動生成手法として,濃淡法と線画法を統合した手法を提案する.提案手法は,入力画像の輪郭部を線画法により,その他の部分を濃淡法により表現するものである.提案手法を用いた実験の結果,パターンマッチングのパラメータにより画質と埋め込み情報量を制御できることがわかった.また,画質を濃淡法と比較評価した結果,滑らかな輪郭を持つ,濃淡変化が緩やか,境界間のコントラストが大きいなどの特徴を持つ画像については提案手法が従来手法よりも優れていることを確認した.
著者
木綿麻実路 岩切 宗利
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1258-1265, 2006-04-15
参考文献数
4

テキストベースの情報メディアの一種に,文字の形状や濃度を利用して絵や自然画像を表現するアスキーアートがある.一般的なアスキーアート作成手法では,作者や作成日時などの属性情報を別に記録する必要がある.しかし,流通の過程でそれらの属性情報は失われる可能性がある.そこで本研究では,1 対1 であった文字と輝度の交換テーブルを1 対多とすることにより,アスキーアートに情報を埋め込む手法を考案した.本論文ではその考えに基づき,埋め込み可能容量を増大しながら出力画質を向上させる手法について示す.また,階調数を高く設定したうえで入力画像の特性を考慮した文字数選定を行うことにより,出力画質と埋め込み情報量をともに向上させることができることを実験により示した.本研究の結果,出力データサイズに対して最大21%程度の情報埋め込みに成功した.The ascii-art is one of techniques to the text based image representation, and it is using density or outline shapes of black-and-white dots on the character structures. Although, the ordinary ascii-art is not combined to the attribute informations, thus the separated records would be lost, easily. Therefore, in this research, we try to build up the information-hiding techniques for ascii-arts, and it applied a substitution table of the brightness to the many selectable characters for embedding secret messages. According to the experemental evaluations, the proposal technique increased the capacity of embedding with improving the quality of image, and these were upgraded by the optimizing method to the band-width of gray scales, moreover. As a result of this research, we realized that the embedding capacity about 21% at maximum to size of the cover data.