著者
河合 秀泰 藤井 俊治郎 石田 憲弘 町田 博宣 尾浦 憲治郎 本多 信一 片山 光浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.200, pp.1-4, 2006-07-27

スクリーン印刷法で作製したカーボンナノチューブ(CNT)エミッターのエージング効果について調べた.DC電界下,20mA/cm^2の定電流で3時間,フィールドエミッションを持続させた結果,相対的に長いCNTが短くなり,新たに起毛したCNTが観察された.蛍光板による発光実験では,エージング後,局所的な電界集中がおこる箇所が減少し,エミッションの均一性が著しく改善した.これは,エージングによりCNTの長さが均一に揃い,エミッションサイトが増加したことに起因すると考えられる.さらに,電流密度の経時変化の測定から,エージングを施したエミッターでは,電流密度がより安定しており,寿命特性が向上していることがわかった.