著者
日本山岳會關西支部編
出版者
朋文堂
巻号頁・発行日
1943
著者
青山 千彰 日本山岳レスキュー協議会
出版者
関西大学
雑誌
情報研究 : 関西大学総合情報学部紀要 (ISSN:1341156X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-58, 2004-10-30
被引用文献数
1

我が国における山岳遭難事故者は,1994年より増加し始めて以来,右肩上がりに増加し続け,2003年には1666人まで達した.この増加の背景には中高年の登山ブームがあると言われている.事故の全体的な傾向については警視庁の事故統計以外は分からず,加えて本調査データの大部分は公表されないため,事故者数の増加に関する分析ができない現状にある.そこで,三団体(日本山岳協会,日本勤労者山岳連盟,東京都山岳連盟)の山岳遭難保険請求時に事故調査を行い,2002年よりデータベースを作成した.その内容は事故者の基礎情報(体力,経験),計画・装備,事故発生時と発生前後に関して約150に及ぶ項目から構成される.警視庁データと併せて,山岳遭難事故の実体,原因,発生のメカニズム等について言及し,知見を得たので報告する.
著者
青山 千彰 日本山岳レスキュー協議会
出版者
関西大学総合情報学部
雑誌
情報研究 : 関西大学総合情報学部紀要 (ISSN:1341156X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-58, 2004-10-30

我が国における山岳遭難事故者は,1994年より増加し始めて以来,右肩上がりに増加し続け,2003年には1666人にまで達した. この増加の背景には中高年の登山ブームがあると言われている. 事故の全体的な傾向については警察庁の事故統計以外は分からず,加えて本調査データの大部分は公表されないため,事故者数の増加に関する分析ができない現状にある. そこで,三団体(日本山岳協会,日本勤労者山岳連盟,東京都山岳連盟) の山岳遭難保険請求時に事故調査を行い,2002年よりデータベースを作成した. その内容は事故者の基礎情報(体力,経験),計画・装備,事故発生時と発生前後に関して約150に及ぶ項目から構成される. 警察庁データと併せて,山岳遭難事故の実体,原因,発生のメカニズム等について言及し,知見を得たので報告する.The number of mountaineering accidents in Japan has increased continuously from 1994 to 2003. However, the increasing mechanism of the accidents has not been analyzed still now, because there are no detailed mountaineering accidents data in Japan except for simple and small data acquired by National Police Agency. To construct mountaineering accidents database, questionnaires to the member of Alpine clubs who had accidents in the mountains were done. The contents consists of 5 blocks; (1) Outline of accident, (2) Basic ability and Planning (3) Physical condition before accident, (4) Causal factors in the accident, (5) Injured condition before rescue arrives. This database helped to understand what kind of mountaineering accidents happen in Japan. This paper showed the mechanism of accidents and classified the type of mountaineering accidents to devise a countermeasure.