著者
宮田 康人 本田 秀樹 薮田 和哉 林 明夫 山本 民次
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_394-I_399, 2011 (Released:2011-12-08)
参考文献数
20

海域環境修復材として製鋼スラグ製品を組み合わせた製鋼スラグマウンドの適用性を検討するため,実海域試験を実施した.設置15ヶ月までの調査の結果,ミルが繁茂し11ヵ月後の被度調査において100%近い被度であったこと,クロダイ,メバルなどの魚類の蝟集が観察されたこと,底生生物の個体数や湿重量が砂泥質の原地盤よりも多くメバルなどの摂餌対象の種が多く認められた.以上より,製鋼スラグマウンドの藻場・魚礁としての有用性が示唆された.今後,効果の継続性を明らかにする必要がある.