著者
本田 雄亮 間 博人 村上 広記 津崎 隆広 三木 光範
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.2015-2022, 2017-12-15

自転車競技では,定められたコースを効率的に走破するために,体力管理が重要となる.長い坂を登るヒルクライムでは,適切なペダリングが難しいため,体力消費が激しい.プロの競技者は,自身の感覚や経験に基づいたペダリング技術を持つが,初級者にはその技術の習得が難しい.本研究では,自転車競技のヒルクライムにおけるペダリング技術の向上を目指したペダリング支援システムの提案と開発を行う.提案するシステムは,自転車のスピードとケイデンスから現在のギア比を推定し,競技者の心拍数に合わせてギア変更とペダリングの指示を行う.本稿では,ギア比の変更とペダリングの指示を行うデバイスの実装と評価を行ったのでこれを報告する.
著者
山下 大輔 間 博人 山本 泰士 本田 雄亮 三木 光範
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.715-722, 2018-02-15

近年,コンピュータの直感的な操作としてジェスチャ認識に注目が集まっている.専用のジェスチャ認識機器のみでなく,モバイル端末を用いたジェスチャ認識の研究がある.しかし,追加機器が必要であることや,カメラを用いることで消費電力やプライバシの問題が発生するなどの課題がある.本論文では,モバイル端末内蔵の照度センサを用いたハンドジェスチャ認識手法を提案する.端末表面の明暗変化を取得して,ハンドジェスチャ認識を行う.モバイル端末内蔵の照度センサを用いることで,追加の機器を必要とせず,消費電力やプライバシを考慮したハンドジェスチャ認識を実現した.本論文で提案するハンドジェスチャ認識は,訓練データを用いた学習によって行う.提案手法における認識精度の検証を行い,正確なハンドジェスチャ認識を可能であることを確かめた.また,提案手法を用いた具体的なアプリケーション例をあげることで,提案手法の応用可能性を示す.タッチ操作が容易ではない状況や画面の確認が不要な状況において有効に活用可能なハンドジェスチャ操作対応のアプリケーションを実現した.