著者
副田 義也 藤村 正之 畠中 宗一 横山 和彦 本間 真宏 岩瀬 庸理 樽川 典子 岡本 多喜子
出版者
筑波大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

戦後日本における社会保障制度の研究を、毎月二つずつ主題をさだめ、研究代表者の統括のもとで、研究分担者二人がそれぞれの研究をおこない、代表者、分担者全員参加の研究会でこれを発表し、討論をしてもらい、まとめてきた。今年度の毎月の主題はつぎのとおりであった。4月、近代国家の形成と内務省の行政/『厚生省50年史』の作成について。5月、内務省の衛生行政/『厚生省50年史』の作成について(2)。6月、内務省の社会行政、労働行政、社会保険行政/社会保障研究の諸論点。7月、厚生省の創設と厚生行政/戦時体制下の厚生行政。9月、戦時下の衛生行政と社会行政/施設内文化の研究。10月、戦時下の労働行政と社会保険行政/『厚生省50年史』の編集について。11月、戦後復興期の厚生行政/『厚生省50年史』の編集について(2)。12月、戦後復興期の衛生行政/占領政策と福祉政策。1月、戦後復興期の社会福祉行政/社会福祉史の研究方法について。2月、戦後復興期の社会保険行政/老人ホーム像の多様性と統一性。3月、高度成長期の厚生行政(予定)。以上をつうじて、総力戦体制がわが国の福祉国家体制の厚型をつくったこと、明治以後の内務行政と敗戦以後の厚生行政に一部共通する型が認められること、衛生、労働、社会保険、社会福祉の四分野の進展に顕著なタイム・ラグがあることなどがあきらかになり、それぞれの検討が進みつつある。