著者
李 易寧 長塚 隆
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.67-72, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
14

現在、各国で大学図書館が提供する資料のデジタル化が大きく進展している。中国の大学図書館は「インターネット+」の政策の下で、資料のデジタル化と図書館の価値の再構築を目指してきた。この過程のなかで、図書館の空間利用の見直しの大切さがだんだん注目されるようになってきた。また、近年、貸出冊数は減少しているが、入館者数は少しずつ増加している。このような状況の変化も図書館空間の再構築の大切さを示している。今後の方向性としては、現在の図書館の空間を新たなサービスが実現できるように調整したり、コレクションをデジタル化し、館内空間を新たなサービスに利用するほかに、新たな遠隔サービスと館外サービスを提供する必要がある。本研究は、中国大学図書館が利用者に提供する館内空間の利用の現状に注目し代表的な五つの大学図書館を調査して、空間利用の現状を明らかにした。今後の大学図書館は利用者のニーズを反映した将来に向けての発展計画を作成する必要があると考える。