- 著者
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李 東浩
- 出版者
- 日本経営学会
- 雑誌
- 經營學論集 第89集 日本的経営の現在─日本的経営の何を残し,何を変えるか─ (ISSN:24322237)
- 巻号頁・発行日
- pp.F39-1-F39-8, 2019 (Released:2019-09-26)
本論文は,従来の模倣か創造かという二者択一的な見方と一線を画して,組織学習理論と組織能力理論の視角から,模倣と創造の両者におけるダイナミックなスパイラル上昇進化関係に焦点を合わせ,模創(もそう: imicreation)という理論概念と模創モデル(ダイクモデル:DAIC Model)を提起し,模倣と創造の理論フレームワークを構築する。模創は複製型模倣(DI:Duplicative Imitation),適応型模倣(AI:Adaptive Imitation),模倣型革新(II: Imitative Innovation),創造型革新(CI:Creative Innovation)の4モードから構成される。学習構造の面では「複製→活用→再結合→探索」といったダイナミックなサイクル(RERE Cycle)を導入し,知識能力の面では「何をするか→如何にするか→何故なのか→するかどうか・何時か」といったダイナミックなサイクル(WHWW Cycle)をも導入し,この2つのサイクルを行いながら,常に高いステージへの進化を目指すことを説明する。