著者
内山 寛信 村上 佳広 丸尾 和広 倉田 純一
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.111, pp.65-72, 2006
参考文献数
17

大気汚染物質の削減のため,NOx,CO,CO_2などの排出ガス濃度の低減化が小熱量の燃焼装置においても急務である.その対策として,多炎孔バーナ方式の予混合燃焼装置が有望視され,家庭・業務用の温水ボイラなどに採用されている.しかし,多炎孔バーナ方式のボイラでは,高レベルの燃焼振動騒音が発生するため,騒音の抑制策を確立する必要がある.本報告では,缶体系の共鳴周波数に類似する燃焼振動の周波数を,付加する励振信号の周波数に同期化させる引込み現象を用いて,騒音の抑制策を提案する.その結果,燃焼振動騒音は励振信号の付加によって約30dB低減し,抑制策の効果は極めて大きいことがわかった.