著者
村上 純子
雑誌
聖学院大学論叢 = The Journal of Seigakuin University (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.第31巻, no.第1号, pp.43-51, 2018-10-25

これまでアレルギー疾患と発達障害の関連についての研究が多くなされてきた。本論文では,アレルギー疾患と発達障害の関連についての研究をまとめたが,その関連性の有無については一致した見解がみられていない。また,アレルギー疾患と発達障害の病理学的な関連性についてもまだ明らかになっていない。しかし,その両方を発症している子どもたちは一定数存在しており,アレルギー疾患と発達障害を併発していることは双方の疾患の診断,治療,療育に深く影響している。アレルギー疾患は比較的治療可能な疾患であり,発達障害を併発しているとすれば,その子どもに適した方法での治療を行うことで,予後が良くなると思われる。したがって,アレルギー疾患と発達障害の両方を有しているケースにおいて,より効果的なアレルギー疾患の治療のために,その子どもの特徴(偏り)が理解できるようなツールの開発が期待される。
著者
中村 志保 郡司 朋子 木村 愛美 西村 麻衣 菊川 千波 菊地 紗和子 村上 純子 上田 渚 石倉 智子 鶴川 香緒利 横須賀 美紀 奥森 留美子 神前 あい 井上 吐州
出版者
日本視機能看護学会
雑誌
日本視機能看護学会誌 (ISSN:24333107)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.8-10, 2018 (Released:2019-02-01)
参考文献数
4

目的:甲状腺眼症の斜視手術後患者に対するリハビリテーション( 以下リハビリ) として、効果的で簡易な方法を検討し、 病棟オリジナルの視野チャートを作成した。看護師の指導にて実施したので報告する。 方法:甲状腺眼症による複視のため斜視手術を行った15 名を対象に、視能訓練士の助言を得て作成した視野チャート にて、入院時・手術翌日・退院時に両眼単一視野(以下単一視野)の変化を比較した。またこれを用いた術後のリハビ リ方法を指導し、退院時にアンケートを実施し有用性を評価した。 結果:対象患者全員が、視野チャートを用いたリハビリが分かりやすく、積極的に取り組めたと回答した。入院時と退 院時の単一視野の比較では、14 名が拡大し1 名は明らかな変化がなかった。 考察:視野チャートにより注視目標を明確にでき、簡易的なリハビリが考案できた。また患者がリハビリに積極的に取 り組めた。よって斜視手術後における視野チャートは有効であった。